弊社は、消費者や企業のアートについての意識と行動が変わりつつあると感じていました。が、その感覚は、アート業界関係者、アートに関心のあるビジネスパーソン、アートファンの中でも、かなり異なっており、一定の数値で表現しないと、事業提案がしにくいと考え、本年6月、マクロミルの協力を得て、美術館に行ったことがある人を対象に意識と行動の調査を実施しました(調査概要参照)
日本は美術鑑賞人口は世界有数だが、アートコレクターは少ない 昨年来、アートを日常に取り入れるサービスが登場し、オークションもニュースの話題になり、多くのギャラリーも「新しい顧客に売れ始めている」と言っている 一般企業も、マーケティング戦略上、アートを活用する動きが増えてきた
アートファンの中でのアートを「見る」「買う」「飾る」意識や、行動を数値化してみる アーティスト、ギャラリー、フェアから新しいアートサービスの知名度を調べる 属性ではなく、保有ファッションや車ブランドと、アートへの行動パターンとの関係を調べる 結果、MAGUS及び各企業のアートビジネスのスタートに寄与する
20歳代、30歳代は、既にアートを購入している人が多い 50歳代、60歳代では、今後、アートを購入しようと考えている人が多い 高所得者層は、アートを買う、飾る、支援する/話す、資産として考える人が多い アートに力を入れている企業の方が、企業イメージがいい
年代別で直近3年間でのアート購入有無を調査した項目では40代以上の年代では購入率が半数からそれを下回る結果となったのに対し、20代では7割以上、30代では6割以上が購入済みとの回答になり、若い世代のアート購入への意識が高いことが分かった。
過去3年に購入したものと今後の購買意欲を比べた項目では、50代、60代は音楽/ファッション/スポーツ/書籍などの他アイテムは減少傾向にあるものの、アート作品は唯一伸びをみせている。 アート市場は今後50代、60代などの高年齢層にも広がりをみせるのではないか。
2500万円以上の高収入層では、興味のある分野として「アートを買う」、「アートを飾る」、「資産としてのアート」が目立つようになる。 その中でも特に、年収2500万円以上とそれ以下では、「アートを買う」ことの興味について2倍以上の差が広がっている。
企業に対していいイメージに繋がるものとして、アートに関する選択肢はスポーツ、音楽のものよりも上位に位置する結果になった。 企業の文化支援事業はスポーツに重点を置かれることが多いが、これからの企業イメージを考慮すると企業がブランディングとして、アート事業に乗り出す意義は大いにあるのではないか。
買わない理由、購入場所、現代アートへのイメージ、子供のころのアート体験 各種アート関係サービス、ギャラリー、アートフェア、アーティストの知名度 ファッションブランド、車ブランド、好きな街と、アート関心度との関係